建て替え?それともリフォーム?リノベーションがいいの?
建て替えがいいのかなぁ?
それとも、
リフォーム、リノベーションがいいのかなぁ?
リフォームする事で、
築後30年、40年の住まいが元気を取り戻すのか?
もし、リフォームしても、
元気な住まいにならないであれば建て替えを!
もし、元気になるなら全面リフォームがお得です。
もし、全面改修であれば、
新築の2/3~1/2で新築と同じように快適に暮らせるようになります。
「建て替え?全面リフォーム?」
それは、建物を拝見させていただいて、
耐震診断をしたうえで、
専門家としての提案させてください。
大手チェーン店の中には、
パッケージ商品の提案ノルマが大きいので、
構造や躯体を考慮しないで全面改修が提案されたりします。
理由は、
その方が提案や工事が楽だからです。
しかし、
構造や躯体を大切にしない全面改修など、
私たち建築の専門家である工務店にとっては信じられないことです。
耐震基準が目安というけれど・・・
国の法令により、
建物の耐震基準が違います。
一般的に、
1981年(昭和56年)以前に建てられた住まいは、
耐震基準が低いといわれています。
1981年以前に建てられた建物と、
それ以後に建てられた建物では、
阪神大震災で(こちらの調査で分かる通り)被害の大きさが違いました。
(出典:平成7年阪神淡路大震災建築震災調査委員会中間報告)
ところが、
1981年(昭和56年)以降建てられた家でも
80%以上が耐震性不足というのが現状です。
ある民間団体で実施した耐震診断集計では、
1981年~2000年の新しい耐震基準で建てられた木造住宅でも、
80%以上で耐震性が不足と発表されたのです。
だからこそ、
新築建替えの2/3~1/2で出来る全面リフォームは、
構造の分かる専門家へ依頼してください。
最近は、
耐震リフォーム技術や
様々なリフォーム技術の進歩で、
建て替えるより低予算で済む全面リフォームを選択されている方が増えています。
全面リフォームのメリットは次の通りです。
- 工期が短い
- 新築の2/3~1/2の予算で出来る
しかし、
その半面デメリットもあります。
- 住みながらなので、人の出入り等が気になる
- 土台等の老朽化がひどい場合は割高になる
- 税金面等優遇が少ない
- 耐久年数はやはり新築より落ちる
そこで、全面リフォームは、
建物の構造全体を把握し、
丁寧に診断してくれる会社にご相談ください。
なぜならば、
「2/3~1/2の予算で出来る」全面リフォームですが、
土台、基礎、柱、梁、構造材などの劣化によっては、
リフォームがお勧めできない場合もあるからです。
大切なお住まいです。
建て替えと全面リフォームで悩んでいるなら、
建物の構造から分かる新築だけの会社、リフォームだけの会社に相談するのではなく、両方を行っている住宅会社や設計事務所へ相談ください。なぜなら、それを専門としている会社は、当然、自分たちの専門の内容を進めてくるからです。
私たちは、新築、リフォーム、リノベーション、家に関する、住まいに関することは、すべて取り扱っています。以下、そのような住宅会社ならではのアドバイスとして、お読みいただけましたらです。
突然ですが、あなたは初めてマイホームを手に入れたときの感激や喜びを、覚えていますか?
「やっと夢が叶ったぞ! これを励みに、バリバリ働くぞ!」
「これが私たちの家なのね。家事も育児もしっかりやって、ちゃんと家庭を守っていこう」
ご自分の家を手に入れるということは、並大抵のことではありませんね。
人によっては、人生で一番ともいえる大きな決断だったかもしれません。迷ったり悩んだりしながら、さまざまな問題を乗り越えて、これまで暮らしてきたのだと思います。
どなたにとっても、住まいに対する思い入れは尽きないことでしょう。
それからいく年かの月日が流れました。
さまざまな思い出を積み重ねながら暮らしてきた家にも、いろいろな不具合が出てきたかもしれません。
・キッチンの設備が古くなって使いにくい
・物が増えて収納スペースが足りなくなった
・老朽化して、構造そのものに不安を感じる
・浴室に湿気がこもり、カビが目立つようになった
・子どもが独立して長く使っていない部屋がある
・物置部屋にしている北側の部屋は、いつも暗くてじめじめしている
最初は快適だった住まいも、年月が経てば古くなります。
調子の悪いところや使いにくいところが出てくるのは当然です。
お子さんが独立されたり、新たに趣味が増えるなど、家族の成長とともに、住まいに求めるものも変わってきたことでしょう。
住みはじめた頃と同じように、ずっと暮らしやすいままとは限らなくなったかもしれませんね。
あなたのご自宅はいかがですか。
「そろそろ我が家も手を入れる時期に来たのかな・・・」
そう感じたことはありませんか?
ここ数年、50~60代の熟年層を中心に、住まいに対する関心が高まっています。
テレビや雑誌を見れば、見違えるように美しくなった住まいの姿がたくさん目に入ってくるでしょう。
「我が家もあんなふうにイメージチェンジしてもらいたい・・・」
「あれくらい素敵になるなら、毎日快適に暮らせるわ。お友達もたくさん呼べるわね」
そんなふうに大きな夢を膨らませている方も、大勢いらっしゃるのでしょうね。
リクルート社が発行している「住宅リフォームに関する動向調査2003」によると、戸建て住宅の場合、住み始めてから20年ほどたったところでリフォームする人が一気に増えています。
築20年というと、30歳代後半に家を購入したとしたら、ちょうど60歳を迎える頃でしょうか。
これまで会社でバリバリ働いてきて、体は丈夫。気力も充実。
これからようやく第二の人生をはじめられると、わくわくしていることでしょう。
特に女性は、これまで一生懸命に育ててこられたお子さんが社会人になられて、ご結婚されて・・・
住まいの見直しを考える、ちょうどよいタイミングが訪れているのかもしれませんね。
ただし、いざ「住まいを見直したい!」と思っても、そのためには考えなければならないことがたくさんあります。
また、それと同時に、多少なりとも頭を悩ませる問題が出てくることになるでしょう。
たとえば、和式の便器を様式の便器に交換するときのように、古くなった設備機器を新しく取り替えるだけのリフォームであれば、それほど悩むこともないのかもしれません。
でも、これから先の長い人生を考えて、間取りを変更したり、構造を強化したり、全面改築するとなると・・・
たくさんのお金や時間がかかると同時に、慣れないことで感じるストレスも相当なもの。
場合によっては、家を建てた替えようというとても大きな決断になるかもしれませんね。
ご夫婦でこんな会話をしたことはありませんか。
「使わなくなった子ども部屋を改装して、趣味のオーディオルームにしたいんだ」
「でも、リフォームにもそれなりのお金がかかるでしょう? いっそのこと建て替えて、オール電化の家に住みたいわ」
「うん、でもいったいいくらかかるんだ? 退職金の半分は消えてなくなるぞ」
「そうねえ、老後の備えも残しておきたいし。旅行にだって行きたいし・・・」
「何かよい方法はなのだろう?」
そうして、まずは情報を集めようと、住宅雑誌を購入したり、近くのショールームに足を運んだり、建て替えや、リフォームしたばかりのご友人に話を聞いてみたりします。
でも、いろいろ調べてはみるものの、
「どうすればいいのか、よくわからない」
「誰に聞けばいいのか、よくわからない。知り合いに話を聞いてみても、うまく想像できない」
「どんな業者なら信頼できるのか、さっぱりわからない」
「お金はどれくらいかかるのかしら。毎月の生活費が圧迫されないかしら」
「工事期間はどれくらいかかるのかしら。」
「本当に思い通りのステキな住まいになるのかしら。もしかして、手抜き工事でもされたらどうしよう」
「いったい、どうすればいいんだろう」
ひょっとすると、今あなたの頭の中は、そんな状態なのではありませんか。
住まいはそこに住む家族の数だけさまざまなカタチがあります。
当たり前のことかもしれませんが、雑誌の中で幸せそうにほほえむご夫婦の笑顔を目にしたからといって、それこそお隣さんが建て替えたからといって、それがあなたにとってもふさわしいカタチかどうかは判断できませんよね。
ましてや、たくさんのお金がかかるのですから、住みやすく工事するだけでなく、できるだけ賢く大切な資金を活かしていきたいと考えるのは、どなたにとっても共通の願いでしょう。
大丈夫。ご安心ください。
私は、そんなあなたのために、このコラムを書きました。
この中で、私はあなたが心から満足できる住まいを手に入れるために、ぜひとも知っていただきたい大切なお話をしようと思います。
家は毎日の暮らしの場となるかけがえのない空間。
できるだけ希望を取り入れて、しかもゆとりをもって暮らせる住まいを予算内で手にいれること。
そのためには、何でも相談できる住まいづくりのパートナーと出会うこと。
それができるかどうかで、これから先の長い人生、イキイキと「あなたらしく」生活できるかどうかが決まるといっても過言ではないと思うのです。
10分後、あなたはこのコラムを読み終えるとき、
・心から満足できる住まいづくりを叶えるポイント
・建て替えか、リフォームか、どちらがよいのか
・信頼できる住宅会社・リフォーム会社を選ぶポイント
・誠実な営業マンとそうでない営業マンを見分ける方法
・丁寧な仕事をしてくれる職人かどうかを判断するコツ
・後になってから後悔しないために知っておきたいこと
などなどについて、充分な知識を得ていただくことができるでしょう。
ぜひ少し長いですが、全部で5つのポイントになっています。
最後までじっくりとお読みになって、人生を豊かにする住まいづくりを実現なさってください。
あなたとあなたのご家族が、幸せな生活を送れることを、心からお祈りしています
★リフォーム 建て替え 住み替えのメリット、デメリット
①リフォームのメリット・デメリット
②建て替えのメリット・デメリット
③住み替えのメリット・デメリット
★業者に頼むだけで答えは出るのか?
★古くなることは悪いこと?
★すまいの業者の選び方
〇大手メーカーか、地元の中小会社か?
①大手メーカーのメリット、デメリット
②中小会社のメリット、デメリット
★業者の見分け方4つのポイント
①営業マンからのチエックの仕方
②見積書からのチエックの仕方
③職人さんからのチエックの仕方
④お客様の声からのチエックの仕方
満足できる住まいづくりとは?
あちらこちらにガタが目立ち始めた我が家。
- お子さんも独立して、使わなくなった部屋が物置部屋になったまま。ふすまを開けるとかび臭い。
- 浴室のタイルがつるつるすべる。先日バランスを崩して、ヒヤッとした。
・地震のたびにガタガタ揺れて、怖い思いをしている。
あなたの家は大丈夫でしょうか?
古く、使い勝手が悪くなってしまった住まい、あちこち不具合が感じられるようになった住まいをもう一度快適な空間に再生するには、大きく分けて、建て替えとリフォームの二つの方法があります。
建て替えは、今ある家をいったんすべて壊して、新たに土台から家を建て直すこと。
リフォームは、今ある家をそのまま活かし、調子の悪くなった部分や使いにくくなった場所だけをつくり直すもの。必要に応じて増築したりする場合もあります。
どちらを選んだほうがよいのでしょうか。
その答えは、その人それぞれで異なります。
住まいのあり方は人それぞれ。
リフォームするほうがよい方もいますし、今の住まいを建て替えるほうがよい方も、
さらには今の住まいを売却して、新たに戸建てやマンションを購入するほうがよい方もいらっしゃいます。
ここでは、あなたらしい住まいづくりを実現するために、まず考えていただきたい大切なポイントをいくつかお話しします。
住まいを新しくしようと思ったとき、
選択肢はリフォームと建て替えの2つがあります。
さらに、今の住まいを売却して、新たに住む土地さがしからはじめるといった選択肢もあるでしょう。
★リフォーム 建て替え 住み替えのメリット、デメリット
まずはそれぞれのメリットと、デメリットの整理です。
①リフォームのメリット・デメリット
たとえば、
・今の住まいを気に入っているので、活かせるところは活かしたい
- あまり予算をかけたくないので、できるだけコストを抑えて、快適な住まいをつくりたい
- 数年後にまたライフスタイルが変わるかもしれない。その時までじっくり考えたい
- 仮住まいや引っ越しにかかるストレスは、なるべく減らしたい
このようにお考えであれば、リフォームするとよいでしょう。
リフォームのよいところは、なんといっても、今の住まいをそのまま再生できる点です。
設備の入れ替えや塗り替えだけでも、ほとんど新築と変わらないくらいに快適な空間に仕上がります。
使えるところはそのままに、使いづらくなったところだけ手を入れることで、工事期間も費用も抑えることができますね。
ただし、建物の構造そのものに問題があったり、大幅な間取りの変更を希望するのであれば、長い目で見て、リフォームよりも建て替えのほうが向いているかもしれません。
特に、1981年以前に建てられた木造住宅は、建物の強度に不安がある場合もありますから、なるべく早いうちに耐震補強診断を受けられることをおすすめします。
この耐震補強診断は、自治体によっては補助金を受けられるところもあるんですよ。
気になる方は、耐震補強診断をしている住宅会社・リフォーム会社に問い合わせてみるとよいでしょう。
②建て替えのメリット・デメリット
たとえば、
- 柱や床に腐っているところがある。家の中でもシロアリを見たことがある
- 床がきしむ、傾いている
- 台風の後にできた外壁のひび割れの線が黒く残っている
- リフォームするとしたら、予定場所は5~6箇所以上ある
・心機一転、新しい住まいで暮らしたい
このような場合は、いったん今の住まいを解体して、そこに新たに家を建てるのもよいでしょう。
気をつけていただきたいのは、仮住まいや引越し、登記手続きなどで、建築費以外のお金もかかることです。
住まいを新しくすれば、それに合うインテリアがほしくなったり、テレビなどのオーディオを買い換えたくなることもあるでかもしれません。
建て替えのいいところは、時間もお金もかかりますが、間取りや設備、構造など、すべてイチから考え直すことができます。新しい住まいは、気持ちのよいものです。
場合によって、リフォーム、建て替えにあたって、住宅ローンを組む方もいらっしゃるでしょう。
総じてリフォームローンの方が、建て替えより金利は高めです。
また、建て替えでは、今なら住宅ローン減税での還付もあります。
そうすると建て替えがいいのかとなると、それとは別に固定資産税が建て替えでは大きく上がります。リフォームですと、家が建って、30年も超えていると、ほぼ土地のみの固定資産税で、かなり税金は安くつきます。
それらの月々の返済額を考えて、ゆとりある生活を送れるよう、資金計画をたてることをおすすめします。
③住み替えのメリット・デメリット
たとえば
- 親御さんの介護のために実家のそばに引っ越す
- ぜんそくなどの持病を治すために環境のよい場所に移り住む
- 以前からの夢だった田舎暮らしを実現させたい
- 都心に近い便利な場所に移り住みたい
・南の島で第二の人生をスタートさせたい
このような場合は、今の住まいを売却して、新たに家を建て直したり、マンションを購入したりする選択もありますね。
住み替えの場合、いまの住まいをいくらで売却できるか。
これが一つの大きなポイントになります。
期待通りの価格で購入してくれる買主が見つかればよいですが、途中で計画を変更しなければならないことも出てくるかもしれません。
住む環境が変われば、些細なことからも刺激を受けて、気持ちを新たに第二の人生をスタートさせることができます。
その一方で、慣れない土地に移り住むことで、これまでは無縁だったストレスを感じたり、日常の小さな問題に頭を悩ませることもあるかもしれません。
住み替えは、この中ではもっとも大きな決断になるのでしょうね。
いかがでしょうか、参考になりますか。
これから先の人生、その大部分を過ごす住まいです。
あなたとあなたの家族にとって、どんな住まいづくりをすると、いちばん納得のいく人生を送れるのか・・
一度じっくりと考えてみることが、満足のいく住まいを手に入れる最初のポイントですね。
忘れてほしくない、大切なこと
住まいを見直すにあたって、ここでもう少し、大切なお話があります。
ひょっとすると、これからお話しすることの中には、少し大袈裟に感じることも含まれているかもしれません。
でも、どれもあなたにお伝えしたい、とても大切なことでもあるのです。
★業者に頼むだけで答えは出るのか?
日本人は、これまで「建てては壊し」の家づくりを繰り返してきました。
その一方で、欧米の先進国では、住まいはメンテナンスしながら次の世代に引き継ぐことが当たり前とされています。
中古住宅を買い、自分で壁の色を塗り替え、ドアを直し、カーポートをつくり、買ったときよりも高い価格で売りに出すことさえあります。
私たち日本人の感覚ではびっくりしてしまいますが、欧米ではこうしたことがごく普通に行われているんですね。
ただ、リフォームすることが、すべて正解というわけではありません。リフォーム業者に相談すると、当然リフォームを薦めます。ただ、リフォーム業を営んでいるところの中には、リフォームしかできない業者さんがいてるのです。それは、リフォーム業は、許認可などが必要でないため容易に起業しやすい面があるためです。リフォーム業社でも、確かな技術者や、経験の長い建設業許可をもっているか、地域で長く活動してきているかなどは、必ずチエックしておきましょう。
また、逆に、家づくりに携わる会社の中には、今ある家を有効に活かそうとするよりも、まるで家電製品でも買い換えるような感覚で、建て替えをすすめる会社もあります。
「そんなに古い家に住んでいるんですか? よく住めますね。早く建て替えたほうがいいですよ」
「こんなに昔の設備は見たことありません。これじゃあ、時代遅れですよ」
頭ごなしにそう決め付け、不安をあおるのです。
でも、これもおかしいですね。
もしも家の構造そのものに問題があったり、リフォームする箇所が多くて、金額が大きくなる場合などは、建て替えるという選択肢も出てくるのでしょう。
ただ、構造はいまのまま、内装や設備、外壁を手直しすることによって新品同様の家に生まれ変わるとしたら・・
「古くなっても、価値あるものを大切にすること」
「ゆっくり、丁寧に、あなたらしく暮らしていくこと」
そういうスローライフな生き方は、これからの時代、必ず見直されると思うのです。
★古くなることは悪いこと?
今の住まいをいかに再生するかという点から考えると、住まいづくりは何も業者に頼むだけが脳じゃありませんね。
危険が伴う部分や自信のないところについては、プロにまかせることをおすすめします。
でも、ホームセンターで材料を買ってきて、ちょこちょこ手づくり感覚で直せるところもあるでしょう。
壁をご自分の好きな色にペイントしてみたり、浴室のタイルを貼りなおしてみたり、ガーデニングで外観の印象を変えてみたり・・・
最近はDIYの書籍や雑誌も豊富に揃っています。
ご自分の工夫次第で、いくらでも気に入った空間を創りあげることはできますね。
古くなったからすぐに交換しなければ、建て替えなければ、と考えるだけでなく、できることを工夫するのを「その人らしい暮らし方」というのですよね。
今できることを精一杯楽しみながら、「あなたらしい」住まいづくりを考えていただきたいと思います。
家族との思い出はどうなるの?
もう一つ、ぜひお伝えしたいこと。
それは、住まいは、そこに暮らす家族一人ひとりの思い出が詰まった、かけがえのない空間であるということ。
長く暮らしてきた家にはその年月の分だけ、たくさんの大切な思い出がつまっています。
ためしに、家の中をじっくり見回してみてください。
何が見えますか。
柱のキズ、壁のしみ、見慣れた家具・・
部屋のどんな片隅にも、懐かしい家族の歴史が刻まれているのが感じられることでしょう。
もしも建て替えで家を取り壊すことになったら、こうした思い出は失われてしまいます。
建てるときはあんなに一生懸命にがんばったのに、壊すのはあっという間。
30年も暮らしてきた家が、たったの3日ほどで跡形もなく消えてなくなるなんてことも、笑い話ではなく哀しい現実です。
家族みんなでくつろいだリビングも、ときには夫婦ゲンカの場所になった寝室も、子どもが背丈を測った柱も・・・
それだけではありません。新築したとき、家づくりの夢を叶えたときの喜びや達成感、それらがすべてなくなってしまうとしたら・・・
それは少し寂しいことだと思いませんか。
★すまいの業者の選び方
〇大手メーカーか、地元の中小会社か?
①大手メーカーのメリット、デメリット
②中小会社のメリット、デメリット
★業者の見分け方4つのポイント
①営業マンからのチエックの仕方
②見積書からのチエックの仕方
③職人さんからのチエックの仕方
④お客様の声からのチエックの仕方
これから先は、みなさんが本当に知りたいこと。
信頼できる住まいのパートナー選びについて、その方法をお話しましょう。
「やっぱりリフォームすることに決めた!」
「建て直すことに決めた!」
いろいろ悩んで、そう決断したとします。
でも、これですべての問題が解決したわけではありませんね。
そうと決めたら、次はどの業者にお願いするかを考えなければなりません。
そして、この業者選びこそが、あなたらしい住まいづくりを叶えられるかどうかのポイントになるの。
どんな会社を選べばいいのか?
ひと口に住宅会社・リフォーム会社といっても、会社の特徴はさまざまに異なります。
たとえば、住宅会社であれば、大手ハウスメーカーやローコスト系フランチャイズ工務店、地域密着型の工務店などなど。建築事務所の建築士もいますし、個人の大工職人もいます。
またリフォーム会社であれば、窓ガラスの交換や鍵の取り付けなど、ご家庭のご用聞きのように小さな補修を得意にしている営繕の会社もあれば、もともとは水道工事業者というように、水周りの改修に力を入れている会社もあります。
さらに、壁や屋根の塗り替えを専門に行っているペンキ屋さん、デザインセンスが高いリフォーム店、などがあります。
「業者によってそんなに性格が違うの? どこもあんまり違いがないと思っていた」
私がこうした話をすると、驚かれる方が大勢いらっしゃいます。
実際のところ、電話帳を開いても、チラシを見ても、各社の違いはとても分かりにくいですよね。
直接、会社に電話をしてみても、その会社が実際にどんな家づくりを行っていて、どんな提案をしてくれて、どんな工事を得意としているのか、一般の方がパッと見分けるのはまず難しいでしょう。
また、住宅業界はとても競争の激しい業界ですから、どこの会社も1件でも多くの仕事を取ろうと必死です。
「何でもやります」「何でもできます」と、不得意な分野については何も明らかにせず、とりあえず契約してからなんとかしようと、間口を広げているところもたくさんあるのです
★すまいの業者の選び方
①大手メーカーのメリット、デメリット
大きな会社なら安心なの?
私たち日本人は、ブランドに弱い傾向がありますね。
食品から電化製品、服飾品まで、ついつい有名ブランドの商品に手を伸ばしてしまいがちです。
その裏には「名前の通ったブランドなら、失敗も少ないだろう」という保身の気持ちが強いように思いますが、いかがでしょうか。
家づくりにしても同じことがいえませんか。
「テレビでCMをやっている大手リフォーム会社なら、まず失敗することはないだろう」
「あの住宅会社は全国にたくさん支店を構える有名な会社だから、信頼しても大丈夫だろう」
残念ながら、これは正しくありません。
なぜなら、だれもが名前を知っているような大手有名会社といっても、ほとんどの場合、工事は下請け業者の職人がやるから。
実際にあなたの家の工事をするのは、その有名会社とは別の会社の人であることが一般的だからです。
完全分業制といえばわかりやすいでしょうか。
営業マンは契約をとる人、設計図を引くのは設計担当者、そして工事をする人は下請け業者の職人たち。
一見すると適材適所にプロが配置されていて、仕上がりが良さそうな気がします。
でも、実際にはそんなに上手くいかないことのほうが多いものなんですよ。
こうした場合、営業マンから設計担当者、職人にいたるまで、一軒一軒のお宅に対する思い入れはほとんどないといっても言い過ぎではないでしょう。
また、ちょっとした変更点をお願いするときも、営業マンが工事をする職人に伝え忘れていたり、逆に職人が営業マンに伝え忘れていて、部材の発注が間に合わなかったり・・・
会社にとっては小さなことでも、あなたにとってはたくさんのお金をかけて依頼している大切なこと。
小さなミスでも大きな問題につながります。
一般に、こうした大手有名会社の工事費は、相場よりも高くなりがちです。
下請け業者のほうでも利益を出さなければなりませんから、その分の費用がしっかりと上乗せされているのです。
ブランド力があるのはすばらしいことですが、住まいづくりのパートナーを選ぶときには、少し注意も必要でしょう。
★すまいの業者の選び方
②中小会社のメリット、デメリット
では、いったいどんな会社を選べばよいのでしょうか?
ズバリ、私がおすすめするのは、地域密着型の会社です。
おすすめは地域密着型の会社
地域密着型の会社は、地元のみなさんから愛されるよう、社長をはじめ社員のだれもが地元で骨を埋める覚悟で働いています。
胸をはって「地元出身です。地元一筋でがんばっています」といえる社員のいる会社。
その一方で、大手有名会社のように、いつ転勤するかわからない社員ばかりで成り立っている会社。
どちらが安心、信用できるか、末永くお付き合いできるかです。
家は建ててしまえば、リフォームが終われば、それでおしまいというわけではありません。
新築当初、リフォーム当初は、ピカピカですが、長く住むにつれて、雨風による損傷や設備機器の不具合、使い勝手が悪く感じるところも必ずでてくるものです。
そんなときに、電話一本で駆けつけてくれる地域密着型の会社なら、いつでも安心してお付き合いすることができますね。
台風や地震があった後に、「大丈夫でしたか?」と連絡をくれたり、その日のうちに点検にきてくれたり・・・
地域に根ざした会社でなければ、このような細やかな対応はできないものと思います。
私たちも、車の移動で1時間圏内での施工範囲とさせていただいているのは、そのような長いお付き合いを考えているかでもあるのです。
いくらやる気があっても、到着するまで車で何時間もかかるようでは、迅速な対応などできないからです。
地元で評判を聞けば会社の良し悪しがわかります。
実際に社長がどんな人なのかもわかるでしょうし、その会社で働くスタッフや職人がどんな人かもすぐにわかるでしょう。
商売をやっていて、口コミほどありがたいもの、そして、怖いものはありません。
悪いウワサは良いウワサの3倍早く広がるといわれています。
地元で悪い評判がたてば、あっという間にその会社は潰れてしまうのです。
住まいづくりのパートナーとして、本当に末永いお付き合いを求めるのであれば、地域密着型の会社がいちばんと考えます。
ぜひあなたも、覚えておいてくださいね。
もっと満足!
忘
★忘れてはいけない4つのチエックポイント
ここまでお読みになって、いかがでしょうか。
これであなたの住まいづくりを安心してまかせられる業者選びのヒントがおわかりになりましたか。
もう少し詳しく知りたい! という方のために、この章では、さらなる業者選びのチェックポイントについて、お話ししましょう。
★忘れてはいけない4つのチエックポイント
①営業マンの人柄からチエック
営業マンの人柄をチェック
住まいづくりが成功するかどうかの決め手は、信頼できる営業マンに出会えるかどうかがポイントになります。
大切な住まいを任せるのですから、打ち合わせや工事最中のときだけでなく、完成後も末永くつきあえる、つきあいたいと思える営業マンに出会いたいものですね。
「でも営業マンって強引な人が多くて、安心して相談できない」
「住宅業界って悪い話しか聞かないから、どんな営業マンなら信頼できるのか、まったく分からない」
こんな声をよく耳にします。
たしかに、中には押しの一手で契約まで持ち込もうとする営業マンもいますから、不安に思われるのも仕方のないことでしょう。
知り合いに車の販売をしている営業マンがいます。
業種は違いますが、彼は全国に支店を展開する会社のなかで、常に1、2番の成績をおさめているトップセールスマンです。
だからといって強引なセールスは一切しません。お客様の評判もとてもよく、口コミで新しいお客様がやってくることも珍しくないそうです。
彼はいつも言います。
「とにかくお客様のお話を聞くこと。お客様が何を求めているか、どんな不安を抱えているか、しっかりと話を聞き、心を込めて接すること」。
これが彼の信条なのです。
つまり、何がいいたいのかというと、お客様と話すときには話術より何より、「心」が必要だということ。
家づくりはただ古くなったものを新しくすればいいというものではありません。
現状の悩みや不満を解決して、毎日の暮らしをもっと豊かでイキイキとしたものに変えること。
それが住まいを新しくするということなのです。
・どれだけ熱心に自分の話を聞いてくれるか
・あなたの気持ちを理解しようとしてくれるか
・なんとか悩みを解決しようと一緒になって考えてくれるか
・営業マンとお客様という関係以前に、人としてお互いに相手を信頼できるかどうか
じっくりと冷静に観察して、その人間性を見定めてくださいね。
★忘れてはいけない4つのチエックポイント
②見積書の内容からチエック
② 見積書の内容をチェック
見積書の確認って、難しいですね。
大切なお金のことですから、しっかり確認しなければなりません。
でも、どこをどう見ればよいものか。会社によって、書式も記載方法もバラバラです。
大手のメーカーだから信用したとか、わかりにくいから、営業担当者に任せたなど、見積書をよく吟味しないで契約してしまう方もいてます。
でも、それは、大きな間違いなのです。
まず、見積もりを出してもらったら、自分の目で比較検討してください。
あまり多くの会社から、相見積もりをとって、あとで、どこに何を頼んだのか混乱して、わからなくなりますから、3社くらいが、適当でしょう。
ただ、見積書をとって、価格の比較をするだけでは、わかりません。どこまでの工事が含まれていて、どこまでの工事がふくまれていないのか?それを知ることが大切です。
業者は契約を取るために、価格を安く見せたがる傾向があるのです。たとえば、リフォームであれば、あとでこの工事は、しなければならいだろうなとか、見えていないところだけど、多分この工事はしなければならないだろうとか、わかっていても、あげていなかったりするものなのです。
建て替えの場合は、家を建てる以外にもかかる経費、登記費用であったり、火災保険の費用であったり、業者に払う以外の費用も必要となってくるのです。
住宅雑誌などでは、「基礎工事、木工事、など、工事ごとの材料と使う量、単価と合計が細かく記されたものの提出を求めましょう」というアドバイスをよく見かけます。
でも、これでは何がなんだかよくわかりませんよね。
その見積書を検証してくれる専門家がいなければ、その要求は、あまり意味がありません。
材料が多いか少ないかなどということは専門家でなければ、比較も判断もほとんどできないものです。
どこまでの工事が含まれていて、どのような(品質、性能)を(全部で)いくらなのかという、「シンプルな疑問」に明確に答えてられているのが、「優れた見積書」といえます。
ようするに、その業者の見積もりがどこまで計上されているかを、確かめた上で発注の判断をしなければなりません。
必ず納得のいくまで説明してもらうようにしてくださいね。
★忘れてはいけない4つのチエックポイント
③職人さんからチエック
職人をチェック
先ほど私は、営業マンの人選が大切だとお話ししました。
ただ、営業マンさえよければそれで安心かというと、そうではありません。
実際に家を建てるのは職人です。
職人とは毎日、顔を合わせます。
リフォームでも、大きな工事になれば、数ヶ月~半年以上かかることもあるのですから、どんな人が担当になるのか気になりますね。
なるべくならば、近くの現場でも紹介してもらって、職人さんとも直接に会って、どんな人かを見極めるとよいでしょう。
ただし、そうはいっても、一般の方が会っただけで職人の技術が優れているかどうかを見極めるのは難しいですね。
そんなときは、まずはあいさつの仕方や返事の受け答えなどを見て、信用できそうな人かどうかを判断してみてください。
職人の世界は、昔ながらの技術に対するこだわりが強く、技術を磨くことに関しては熱心になるものの、きめ細やかなお客様サービスに力を入れている会社は、そう多くありません。
定期的に勉強会を開いて、積極的にサービス向上の努力を重ねている会社、さらにマナーアップ研修などを行っている会社であれば、より信頼性は高いといえます。
まずは、職人の礼儀、振る舞いを注意深く観察し、さらに会社のバックアップ体制に目を向ける。
最低でも、この2点がクリアできているかどうかを、ご自分の目で確かめるとよいですね。
★忘れてはいけない4つのチエックポイント
④お客様の声からチエック
お客様からのお声をチェック!
業者選びに関する不安は、いろいろあるでしょう。
・本当に信用できる会社なのか
・何でも相談できるか
・技術に問題はないのか
・お金のトラブルを起こしていないか
・ミスは少ないか
・クレーム処理の対応は素早いか
・メンテナンスはしっかりしてくれるか
やはり、最低ラインとしてこれらの項目をすべてクリアしている会社を選びたいものですね。
そんなとき、一度にすべてを確認できる方法をお教えしましょう。
それは、実際に家を建てたお客様の意見を聞くこと。
たいていの会社は、お客様へのアンケートを実施しています。
営業マンや職人の態度、見積書の価格、工事途中の出来事、実際に暮らした感想・・
こういったアンケートやお客様から寄せられる声に目を通すことで、その会社が本当に信頼できる会社かどうか、もっとも確実に判断できるはずです。
お客様から寄せられる「生の声」は、その会社への評価であり、今後の課題を投げかけるものです。
私はいつも思うのですが、仕事をしていてお客様からお寄せいただく声以上に、励みになるものはありません。
「これまで御社で工事した人の意見を聞かせてください。できれば紙に書いたものを見せてください」
こんなふうに頼んでみてください。
信頼できる会社なら、ためらうことなく見せてくれるでしょう。
以上、住まいづくりのパートナーを選ぶときのチェックポイントをお話ししました。
次から次へとお話ししてきましたから、ひょっとすると、「なんだか大変そう。本当に見つかるのかしら」と不安に思っている方もいらっしゃるかもしれませんね。
でも、大丈夫です。これらのポイントをすべてクリアする会社は必ず見つかりますよ。
ぜひ、ご家族そろって、心から満足できる家づくりを叶えてくださいね。
おわりに
先日、築30年の住まいをリフォームして、息子さんご夫婦と同居をはじめたお客様からお礼のお手紙をいただきました。
実は、はじめにこのお客様からお問い合わせを頂いた時、建て替えにしようかそれともリフォームしようか、まだ決めかねていらっしゃったのです。
ただ、何度かお話を伺ううちに、「リフォームのほうが希望を叶えられるのではないか」と強く思うようになり、そのようにアドバイスさせていただきました。
お客様は、間近に迫った初めてのお孫さんの誕生をとても楽しみにしていらっしゃいました。
息子さんが幼かった頃、屋根裏の物置で探検ごっこをして遊んでいたこと、毎年、誕生日ごとに廊下の柱に背丈の印をつけたことを、とても懐かしそうに話してくださいました。
私は、せっかく30年もの歴史ある家なのですから、ぜひ生まれてくるお孫さんにも、息子さんと同じように屋根裏で遊び、同じ柱に背丈を刻んでほしいと思ったのです。
頂いた手紙には、「そんな心配りに涙が出るほど嬉しかった。リフォームをすすめてくれてありがとう」と記されていました。
家は家族が日々、暮らしていく大切な場所です。
どんな住まいにすればよいのか、それはそこに暮らす家族の数だけカタチは異なります。
リフォームしたいと思っても、プロの目から見れば建て替えのほうが構造上向いているかもしれない。その反対に、建て替えを考えていても、リフォームのほうが「あなたらしく」仕上がるかもしれない。さらに、場合によっては、今はまだ工事しないで5年くらい様子を見たほうがよいのかも・・・
当社の西山本事務所も、私が、小学6年生まで住んでいた住宅で、築35年を迎えて、昔懐かしの木の香りを残しての、全面改装といたしましました。35年間支え続けてくれた、ゴロンボ(梁)をみせたり、大木を裂いてつくった、無垢のヒノキの階段など木の安らぐ空間をごらんいただけると思います。また、近くを通られましたら、お気軽にお立ち寄りください。
そして、もし、ご相談に立ち寄っていただいても、アドバイスだけで実際の工事は受注しなくてもかまわない。
本当にいちばんふさわしい住まいづくりが叶えられるように、心を込めてその提案をしていきたい。
私はそんなふうに思っています。
住まいって、幸せのカタチですよね。
ぜひ、心から満足できる住まいづくりができますように心からお祈りいたします。
最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。
文:安本 昌巨(設計事務所/株式会社シーキューブ代表 2級建築士 住宅アドバイザー )
昭和45年生まれ
八尾市立西山本小学校、曙川中学校卒、大阪府立布施高等学校卒、関西学院大学商学部卒、地元信用金庫を経て、父親が創業した安本建設へ入社(現:株式会社シーキューブ)
主にハウスメーカーの下請け工務店として、毎年平均30~35棟程度の新築工事、と多数のリノベーション、リフォーム工事を行って、累計650棟以上。現在も継続して事業を大阪あべの店、八尾店で家づくりを行っている現役工務店、摂津系事務所代表。
八尾コミュニュテイーFM局 (アリオ八尾2F)FMちゃお 住まいの悩み相談室79.2MHz毎週火曜日11:30~「oh家~!あなたのお家の相談室」コメンテーターも務める。