大手ハウスメーカーと地域工務店、地域設計事務所との違いについて質問です
大手ハウスメーカーと地域工務店、地域設計事務所の違いについてのご質問です。 ご相談内容 大手ハウスメーカーは大きい会社だし、信用があるから安心だと考えています。 そのため、多少は高くても仕方ないと自分に言い聞かせているのですが、 いろいろ説明を聞いても、ほぼ同じ内容の住宅で、 なぜ400〜600万も高いのかがわかりません。教えてください。 シーキューブは、 もとの出身が大手ハウスメーカーの下請けの工事会社でした。 大手ハウスメーカーさんの書いた図面で、支給される材料で、 シーキューブにいてる大工さんたち職人さんと家をつくるだけの工事会社でした。 1980年代、世の中にはまだ、 今のような地域工務店、地域ビルダー、地域設計事務所と言うような存在はありませんでした。 ハウスメーカーか、 地域のお大工さんが家づくりをしていたそんな時代でした。 000年代になり、そのような地域ビルダー的な存在の工務店や設計事務所が出現してきました。 そして今、地域ビルダーがいい家を、安くつくれるようになった主な理由がふたつあると言われています。 一つ目は、会社の経営を、経費がかからない仕組みにしたこと。 二つ目は、家をつくる仕組み、流通形態を大きく変えたことです。 いい家が安くつくれるようになった理由その1 経費 住宅をつくる会社は、今では、 大きく分けてハウスメーカー、地域ビルダー(工務店、設計事務所など)個人の大工さんの3種類に分類できます。 このなかで、それぞれがだいたいどれくらいの利益を取っているのかというと、 ハウスメーカーの粗利益40~50%、工務店20~30%、大工さん15~25%といったところです。 粗利益というのは、直接家の工事にかかる費用と、それ以外の比率の額です。 大手ハウスメーカーの場合家をつくるのにかかる費用の割合が50~60% それ以外、開発費や、管理費や広告宣伝費など40~50%になります。 工務店の場合、住宅を作る費用を 100とすると、そのうち材料費や職人の手間賃などが70~80%を占め。残り20~30%が経費などです。 この時点で工務店と大手ハウスメーカーの経費の差20%仮に2000万円の家を建てるとすると、400万円の差になります。 ここで、もう少し深く考えてみましょう。それぞれの利益はどのように使われているの でしょうか。 大手ハウスメーカーは総合展示場に立派なモデルハウスを構えています。 このモデルハ ウス一棟を建築するのにだいたい どれくらいのお金がかかるか知っていますか? 月の賃料だけでも大阪では200万円。 そして土地代だけでなく、坪単価100万レベルのモデル建物の償却も考えないといけません。 そのうえで試算する額、年間、5000万とも6000万とも言われています。 またモデルハウスにかかる経費はこれだけではありません。 またおしゃれな空間を演出するダイニングセットやソファ、カーペットにテーブルに ベッドに、 床の間のお飾りにキッチンのディスプレーにカーテンに観葉植物に…… そして、これらすべてのものを費やして建築したモデルハウスが、悲しいかな、 わずか 5年ほどで壊されてしまうのです。 みんなが知ってる会社だから安心。 そのために大手ハウスメーカーは、みんなが知っている状態にするために、 テレビCMや新聞・雑誌を利用しての広告宣伝も必要になります。 音楽が口ずさめるレベルま知れ渡ってる場合もありますよね。 そして、外壁材や、メーカーならではの商品材料、 もちろんものづくりの会社ですから、 研究開発費などもかけて試験をおこなっていきながらの、 開発費用が必要となります。 一方、工務店がかける広告宣伝費は、通常、工事費の1~3%。 言うまでもないことで すが、工務店は総合展示場のモデルハウスを持っているわけでもなく、 高給取りの営業マンを抱 えているわけでもありません。 有名芸能人を使ったテレビCMを流しませんし、豪華なパンフレ ットもつくりません。 だから、経費を20%におさえて会社を経営できるのです。 そして、材料などは、建材メーカーさんの リクシルさんや、パナソニックさん、窓ではYKKさん、三協立山さん、 などなどそれぞれの建材メーカーさん、 それぞれの研究開発を大手ハウスメーカなどと共同で行い、 大手ハウスメーカーに販売している同じ資材を、工務店、設計事務所へも販売することで、 メーカーとして材料の利益の確保を行うかたちをとっています。 地域ビルダーも、そのような手法で、いい材料を使っています。 また、その逆を言えば、お客さんからいただく代金の70~80%を良い材料を仕入れたり、 腕 の良い職人を雇うことにまわしているということです。 そうやって家の品質を上げる努力 をしているのです。 この時点で、ハウスメーカーとはすでに20~30%もの開きがあります。 それが、額にすると 2000万円の家なら300~600万万円もの差となって、 住宅購入者の住宅ローンの返済に跳ね返ってくるのです。 2.いい家が安くつくれるようになった理由その2 流通形態の変化 それでは家を安くつくれるもうひとつの理由、 流通形態について考えてみましょう。 一般の工務店は、昔ながらの仕入れ方法、仕組みを使っています。 これに対してコストダウンを研究している住宅会社は、 資材の仕入れ方法、流通経路などがまったく違うのです。 私たちは、メーカーと直接価格交渉をします。流通経路も短くなっています。 部材を購 入する時、そこに携わる人が多ければ多いほど、 金額は上がっていきます。 その中間マー ジンをカットすることで、ユニットバス、システムキッチン、 アルミサッシなどの資材の ほとんどを、 定価の半値以下で仕入れることができるのです。 他にも、細かいことをあげればキリがありません。 一年に2~3度しか使わない部材の ために、大きな倉庫を借りるムダを省きました。 大工さんの腕をフルに発揮してもらうために、 建築現場での段取りの方法をシステム化し、 工期短縮と品質検査のタイミング化も実現しました。 工程検査も13~14回もの回数ポイントを押さえた最適建築システムだから ムダ、ムラ、ムリなしの工程。 また材料や設備の購入もほかのエリアとの住宅会社などと連携したりしながらでトータルでコストダウン。 40坪の家が着工から完成まで5~6カ月かかっていたものを、 4カ月で、コストも考えてつくれるようになりました。 安かろう悪かろうの家は絶対につくらない そう決めて始まった大手ハウスメーカー下請け工事店を辞め、設計士となり、 設計事務所としての、性能とデザインの両立を図りながら、 その活動は、現在、 日本全国のパワービルダーとして活躍している各地域、 エリアで活躍している住宅会社が、 それぞれの工夫を持ち寄り、「合理的新発想の家」と呼ぶにふさわしいものができたと確信しています。 安く仕入れた住宅設備や資材をできるだけ安く提供する、 ムダな経費をかけない、価格 の仕組みを明らかにする、などを行った結果、 一般メーカと比較すると、同じ品質の30~40坪の家で、 300~600万円程度以上も安く提供できるようになったのです。 これを機会に、大阪市内、八尾、東大阪での狭小地でも たくさんの経験をつんで培ってきた 生活豊かに、風の設計も考え、光の入りかたも考え、 動線や、寝室の快適さ、照明器具を一工夫した間接照明でのホテルライクのような照明設計など、 快適に、毎日がお気に入りな空間に囲まれて、楽しく、気持ちよく住むために、 ご家族にぴったりあった構造、工法、性能、デザインについて住宅会社のそれぞれをを研究されてみてはいかがでしょうか? その他の家のこと、住まい方のこと、住宅会社のそれぞれの違いについても、ご不明な点がありましたら、遠慮なくご相談ください。 シーキューブは大阪市内、八尾市を中心に、 性能とデザインとをバランスよく考えた設計を行う設計事務所&工務店です。 何か質問などありましたら、ご気軽にお問い合わせください